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永遠の想い

 どんなに離れていても、私たちは深い場所で繋がっている。そう思っていた。

 あなたが忘れていないのなら、私はそれでよかった。
 あなただけが覚えていてくれたらそれでよかったのに。
 けれども、あなたはそうではなかった。
 あなたはずっと私を探している。
 私はここにいるのに。

 私はどこへも行かないのに、あなたが私を縛り続ける。
 どんなに祈っても、あなたへは届かない。
 私はあなたの思惑通り世界を憎んで、世界を壊す。
 私の命は世界に刻まれる。
 そんなものを私は望んだ覚えなどないのに。
 そんなものに意味なんてないのに。

 穢れた世界は美しいですか? 
 あなたの目に世界はどんな風に映っているのですか?
 最愛を奪ってもなお、あなたは止まらない――本能のままに暴走する空っぽの人間。
 あなたは独りでどこへ向かうのでしょう。

 私は願っています。
 私の祈りがあなたに届くように。
 あなたの祈りが届くように。

 私はずっと待ち続けています。
 あなたが私を見つける日を――あの頃、初めて出会った時のように。

 私は今日も夢を見ています。
 終わらない夢を見ています。
 
 迷夢は覚めず、時は流れてゆくでしょう。

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